リンパ・自律神経について

About Lymph and Autonomic nerves

リンパについて

 

リンパドレナージュとは

美容や健康に関する雑誌やテレビ番組で度々とりあげられている「リンパドレナージュ」。 ドレナージュとはフランス語で「排出する」という意味があります。
リンパドレナージュは、リンパの流れを促進し停滞した老廃物を排出するためのトリートメントです。
それでは、リンパの流れが悪くなると一体どうなってしまうのでしょう? リンパの流れをよくすることがなぜそんなに大切なのでしょう?
 

リンパとは

血管のように全身に張り巡らされているリンパ管の中を、リンパ液が流れています。
リンパ液は毛細血管からしみ出た血液の一部で、細胞が排出した老廃物を運ぶという大切な働きをしており、その老廃物はリンパ節でろ過(浄化)されます。
リンパ節にはたくさんのリンパ球(免疫細胞)が溜まっていて、リンパ球は外部から侵入した細菌やウィルスが全身へ広がるのを食い止めるという大切な免疫機能があります。
風邪をひいたり熱を出したときなどに「リンパ(節)が腫れる」のは、リンパ球が病原菌と戦っているためです。

疫病から私たちを守ってくれているリンパ球はその一方で、病原菌と戦っていない時にはリンパ液と一緒に流れて全身を巡ることで、免疫力をアップさせて健康な体を作るというとても大事な役割もしています。
つまり、 全身のリンパ液をしっかり流しておけば、病気になりにくい体ができるということです。
 

リンパ液の流れ

リンパ管は、首や脇の下、腹部や腿の付け根、膝の裏などにあるリンパ節で合流しながら次第に太くなり、最終的に鎖骨の下で1本の太いリンパ管に合流し静脈に流れ込みます。 血液は30〜60秒で体を一周するのに対しリンパ液の流れはとてもゆっくりで、足のつま先から鎖骨へ戻るまでにはおよそ1日かかります。
血液は心臓が強力なポンプになって流れていきますが、リンパにはその役割をするものがなく、体を動かし筋肉を収縮することで流れが促されるため、運動不足や筋力が衰えればさらに時間はかかり、流れが悪くなってしまいます。
リンパ液の流れが悪くなるということは、老廃物を抱えている時間が長くなるということでもありますので、老廃物が溜まりやすく(詰まりやすく)なり、以下のような様々な不調を引き起こします。また免疫力の低下にもつながります。
むくみ、冷え、肩や首のコリ、くす み、生理不順 、ホルモンや自律神経バランスの低下、寝つきが悪い、吹き出物、イライラしがち・・・など。
多くの人が抱えている 病気 とまではいえないこれらの症状は、リンパドレナージュで改善が期待できます。

 

リンパの流れがよくなると、嬉しいことがこんなにたくさん!

最近の研究では、健康な体を作って若々しい体を保つためにリンパがとても大事な働きをしていることが分かってきました。
リンパの流れがよくなると体の中から元気にきれいになるため、美容にも大変効果的です。
 

  • 免疫力や代謝が高まるので、太りにくく痩せやすい体になる
  • デトックス(体内浄化、毒素排泄)効果がある
  • 女性ホルモンや自律神経のバランスが整ってくる
  • 顔色や肌のハリ・ツヤがよくなる
  • むくみや冷え、コリの改善
  • くすみが抜けて全身の肌のトーンアップ
  • ボディラインはスッキリ、フェイスラインも上がって小顔効果も
  • 風邪などの感染症にかかりにくくなる

 
そして定期的にトリートメントを受けることにより、免疫力が高まり大きな病気への進行を防ぐことにもつながります。 また交感神経を鎮め、副交感神経を活発にするので、呼吸が深くなり、ストレスケアにもとても効果的です。

自律神経について

 
心臓を動かす、血液を流す、汗をかく、栄養を吸収する、老廃物を回収するなど、自分の意思ではコントロールできず刺激や情報に反応して働く神経です。 自律神経には活動しているときに働く「交感神経」と、リラックスしているときに働く「副交感神経」があり、健康な状態であれば自動的に切り替わって働いています。 ところが過度のストレスや環境の変化、生活リズムの乱れなどにより、一方が優位に働き続けもう一方が働けないという、交感神経と副交感神経のバランスの乱れが生じてしまいます。
ちょっとした刺激でも血管の収縮、発汗、心拍数の増加、瞳孔の拡張など、身体に様々な変化をもたらしますから、自律神経の乱れは身体の不調を生む原因になり得ます。

次のような症状が続いている場合には、自律神経のバランスが乱れていることが考えられます。
 
  • 肩首のコリがある
  • 頭痛や頭が重く感じることがよくある
  • 耳鳴りや顎が痛むことがある
  • 夜なかなか眠れない、または何度も目が覚める
  • 空腹ではないのに、ついものを食べてしまうことが多い
  • 食欲がない
  • 胃がもたれる
  • 手のひらや脇の下に汗をかくことが多い
  • 動悸や息切れがする
  • 疲れやすい
  • 便秘あるいは下痢

 
これらの状態が続いているにも関わらず無理を続けていると、内分泌系や免疫力が低下し、病気を引き起こしてしまうこともあります。 また自律神経の働きは血管に直結していますから、自律神経の乱れが高血圧や血管の老化を促進する可能性もあります。
未病(不調を感じているが、病気としては診断されない状態)が病気にならないよう、早めにケアしたり休息をとることが大切です。